これにはIPアドレスや利用しているOS、アクセスしている地域やプロバイダなど様々な情報が含まれており、住所や氏名など具体的な個人を特定するような情報が含まれているわけではないとはいえ、あまり気持ちのいいものではありませんね。
また、こうした情報は悪意のあるサイトにで流れる可能性も皆無ではありません。
このように、決して安全ではないウェブブラウジングを、少しでも安心して実行できるようにと立ち上げられたウェブサービスが「ZenMate」です。
「ZenMate」は、ウェブブラウジングを実行する際、ユーザーから送信されるIPアドレスなどの様々な情報を独自のVPN通信を使って暗号化し、プライバシーを守ることができるようになるというものです。
サービスはFirefoxアドオンをはじめ、Google Chrome、Operaといった代表的なブラウザ拡張、およびiOSやAndroidアプリとして提供されるようになっており、たとえばFirefoxの場合、専用のアドオンをインストールして認証を行うだけで利用できるようになっています。
アドオンは現在AMOからは提供されておらず、Firefoxで「ZenMate」のオフィシャルサイトにアクセスし、表示される[Add ZenMate]ボタンをクリックすることでインストールできるようになっています。
アドオンインストール完了後に開く専用のページ内でメールアドレスを記入し、[Get secured now]ボタンをクリックすることでパスワードが発行され、利用が開始できるようになります。
上記作業が完了すると、ツールバーの専用ボタン が緑に変化し、セキュアなブラウジングができるようになります。
ボタンをクリックして開くパネル内では、現在の通信状態が確認できるようになっています。
たとえば見本の場合、日本のユーザー(自分)が香港のサーバーを介してネットにアクセスしていることを示しています。
この国旗部分をクリックすると、ロケーションの変更ができるようになっており、たとえばロンドンやニューヨークからのアクセスであるように装うことも可能です。
これにより、情報を暗号化するだけでなく、たとえばPandoraのように特定の国からのアクセスでなければ利用することができないようなサイトも閲覧することができるというわけです。
このように、設定などを一切行うこと無く、セキュアなブラウジングを行うことができるようになるというサービスです。
なお、PC版の場合特に利用制限などはありませんが、モバイルOS版の利用可能データ量は500MBまでが無料となっており、それ以上の通信には別途有償サービスへの加入が必要となっています。
いくつかのサイトで試したところ通信速度が極端に遅くなる場合もありましたが、プライバシーを守りたい、アクセス国を偽装したいというような方は、使ってみてはいかがでしょうか。
ZenMate
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