こうした広告や埋め込みコードのほとんどは、ユーザーの動向などを調査するためのトラッキング機能が含まれています。
このようなトラッキングは全てが悪だというわけではなく、時には訪問者の嗜好にあった情報を提供するなどといったメリットがあるのかもしれませんが、大多数のサードパーティによるトラッキングはマーケティングのために情報収集しているだけで、気分が悪いと感じるユーザーのほうが圧倒的に多いのが実情です。
こうしたトラッキングを防止したいユーザーのために、Firefoxアドオンの中にも広告やトラッキングをブロックすることができるものが多数用意されており、こうしたアドオンを使うことで、プライバシーを守りつつ快適なブラウジングを行うことができるようになっています。
今回はそんなアドオンの中から、インストールするだけで主要なサードパーティによるトラッキングをブロックすることができる「Privacy Badger」というものをご紹介したいと思います。
「Privacy Badger」は、表示しているページ内で行われているサードパーティによるトラッキングを自動的に検出し、その内容によってトラッキングを許可、一部許可、ブロックという具合に振り分けてくれるというものです。
アドオンをインストールすると、ツールバーに専用のボタン が設置されます。
このボタンをクリックすると、現在表示しているページ内に含まれているトラッキング一覧がポップアップ表示されます。
ここではサードパーティトラッカーの名称とそれをどう処理したかがわかるようになっています。
バーのスライダが緑のものは、サードパーティではあるものの、トラッキング行為が確認できないため、そのままスクリプトの実行を許可していることを表しています。
バーのスライダが黄色のものは、トラッキングが確認されているためクッキーはブロックしているが、コンテンツはロードしているもの。
赤色はこのトラッキングを完全にブロックし、コンテンツも表示されていないことを意味しています。
判定は基本的に自動で行われますが、ユーザーがこのスライダ部をドラッグして動かすことにより、任意で許可、ブロックを切り替えることが可能です。
また、ポップアップ右上の設定ボタンをクリックすると、以下のようなボタンが表示され、ここで
■現在のページではPrivacy Badgerを無効にする。
■バグを報告
■全てのトラッキングをブロックしない。
といった操作ができるほか、アドオンのオプション設定では、自動ブロックの有効/無効を切り替えることが可能です。
このように、よくある広告ブロックアドオンとはまた違ったアプローチで、プライバシーを守ることができるようになるというアドオンです。
あとこちの業者から追跡されるのは嫌だという方は、このようなアドオンを使ってトラッキングを防いでおいてはいかがでしょうか。
ダウンロード:Privacy Badger(Add-ons for Firefox)[再起動不要]
なお、Google Chrome用拡張機能も用意されていますので、Chromeでもトラッキングを防止したい方は、こちらからダウンロードしてください。
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■インストールするだけで広告・トラッキング・スパイウェアをブロックできるFirefoxアドオン「AdBan」
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■ソーシャルネットワークサービスのトラッキングを防ぐことができるFirefoxアドオン「Priv3」
ただ、私の Firefox 29.0.1 では facebook や pocket のボタンの表示が壊れてしまいました。
今後の改善を待ちたいと思っています。