そうすると、それぞれの相手に同じ内容のメッセージが送られるわけですが、時には他の相手にわからないよう、ある相手にだけ一言添えたいようなことがあります。
通常、そんな時は同報したメッセージとは別にその相手に対して追記文を記入した別のメールを作成して送信しなければなりません。
このように、相手と内容によって何度もメッセージを送らなければならないようなことになると非常に面倒ですね。
Gmail利用時に、そんな手間を解消してくれるFirefoxアドオンが「Bccthis for Gmail」です。
「Bccthis for Gmail」は、Gmailの新規メッセージ作成画面でTo:やcc:,Bcc:などにより複数の送信先を指定した際、そこに記載されているいくつかの相手にだけメッセージ本文とは別の追加コメントを送信することができるというものです。
*本アドオンは、Gmailの言語が日本語のままでは正常に動作しません。ご利用の際は[設定]画面にて言語を英語(US)に変更しておいてください。
また、アドオンによって追加された日本語のメッセージは、相手側が日本語環境の場合、受信しても文字化けしてしまいます。受信者がメッセージ表示時に文字エンコーディングをUTF-8に変更すれば正常に表示されますが、送信前に[設定(Settings)]→[Outgoing message encoding:]部でUTF-8にチェックを入れておけば、日本語文でも正常に表示されるようになります。
<使い方>
アドオンをインストールすると、まず最初にツールバー部にこのアドオンの設定を行うかどうかを問うバーが表示されますので、[configure Gmail credentials]ボタンをクリックします。
アドオンのオプション設定画面が開きますので、ここに本アドオンを動作させたいGmailアカウント・パスワードを入力し、OKで閉じます。
これで準備は完了です。
Gmailにアクセスして、新規作成(Compose Mail)画面を開いてみましょう。
通常の作成画面下部に[bccthis]と書かれた入力欄が追加されているのが確認できるはずです。
この入力欄右側には、To:およびCc,Bcc:に記入した相手アドレスがリストアップされています。
たとえば見本のように、To:に一人の相手(Bさん)、Cc:にもう一人の相手(Aさん)を記入し、本文を入力すると、この本文が両者に送信されるのはいつもの通りです。
ここでBさんに表示させたくない、もしくは表示させる必要がないAさんに対する別のメッセージを添えたい場合、下部の[bccthis]記入欄にその追記文を記述し、右側のアドレスの中からAさんにチェックを入れてから[送信(Send)]ボタンをクリックすれば、Bさんには通常の本文のみが送信され、Aさんには本文+[bccthis]の追記欄に記述したメッセージも送信されるというわけです。
受信者側では以下のようになります。
■Bさん
■Aさん
Aさんには、通常タイトルのメッセージともう一つ、[BCCTHIS:タイトル]というメッセージのあわせて2通が送られます。
[BCCTHIS:タイトル]のほうを開いてみると、以下のように、上部の追記文、下部に本文が表示されるというわけです。
[bccthis]でチェックできるユーザーは2人でも3人でも同様で、チェックを入れたユーザーに対してだけ追記文を伝えることができます。
オプション設定は上記Gmailアカウントの設定のみとなっており、ステータスバーボタン
このように、他の相手には内緒のメッセージを追加したり、ある相手に対して書いてしまうと混乱するような内容を対象者だけに別途伝えるようなことを一度のメッセージ送信で済ますことができるというアドオンです。
ビジネスなどで複数の相手に同報するようなことが多い方には便利なアドオンですね。
なお、ローカルアプリやモバイル環境でも同様の機能を使いたいという方のために、「Bccthis for Outlook」や「Bccthis for BlackBerry」も用意されていますので、興味のある方は試してみてはいかがでしょうか。
ダウンロード:Bccthis for Gmail (Add-ons for Firefox)
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