Googleは非常に便利なツールですが、このような状況に不快感を持つ方も少なくなく、こうした追跡のブロックを試みたいと考えている方も多いでしょう。
Firefoxアドオンや、Greasemonkeyスクリプトには、検索時に提出する情報を混乱させて逃れるようにできるものがいくつかありますが、今回は、プロクシサーバーを利用し、各ユーザーの利用記録をシェアしながらこのような活動記録を無意味なものにしてしまうというちょっと変わったアドオン「GoogleSharing」をご紹介します。
「GoogleSharing」は、(Gmailなどログインが必要なものを除く)Googleのサービスでその利用状況を攪乱し、プライバシーを守るという目的でリリースされているアドオンです。
その仕組みは、Googleのサービスを利用する際、情報を一旦デフォルトで用意されているプロクシサーバーに送り、その際、他のユーザーの利用情報(ランダムなアイデンティティ)と混ぜ合わせてからGoogleに情報を送るというものです。
*これにより、あなたが利用した情報の一部も誰かに利用されるということです。
一旦プロクシにIPアドレスや検索キーワード、ユーザーエージェントなどの追跡に必要なデータを送り、ミックスしてからGoogle側に提出するため、アクセス情報が無意味なものになり、個人の特定が困難になるというわけです。
■GoogleSharing利用イメージ


アドオンをインストールすると、ステータスバーには緑の文字で[GoogleSharing Enabled]と表示され、機能が有効であることがわかる程度です。
あとはこのままGoogleのサービスを利用するだけで、匿名性が保たれるようになっています。
ステータスバー表示をクリックするとサービスを停止し、通常のアクセスとなります。
このようなサービスを利用すると、レスポンスが悪くなるのではないかと思いましたが、実際に利用してみるとそう変化もなく、言われなければわからない程度の差しか感じられませんでした。
オプション設定では、プロクシサーバーの設定変更や、新規プロクシサーバーの追加、およびSSLの利用設定などが可能となっています。
また、サーバーの内容編集時には、Google マップやビデオなど、この機能の利用を除外するサービスの選択や、Googleで使うデフォルトの言語、検索言語などの設定も可能です。
この手のサービスで気になるのは、プロクシに送られた情報がきちんと扱われるのか?ということですが、サービスサイトのヘルプを見る限り、クッキーはプロクシに送信される前にアドオンでフィルタリングされるので大丈夫。その他の情報は一切収集していないので「信頼してくれ」みたいなことが書かれていますので、利用するには「信頼」するしかないようです。
信頼できると思う方は、このアドオンを使って利用情報を「シェア」し、プライバシーを守ってみるのもいいかもしれません。
ダウンロード:GoogleSharing(Add-ins for Firefox)[実験的なアドオン]
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