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2009年12月09日

Thunderbird 3.0 正式版 速攻レビュー。

ついにThunderbird 3.0の正式版がリリースされました。

タブ機能、グローバル検索、メッセージアーカイブ機能などを装備し、2.0と比較して大きな変貌を遂げたThunderbird 3.0の詳細を見てみましょう。

02_Thunderbird 3.0.JPG

Thunderbird 3.0は、すでにBeta版やRC版をご利用の方でも新規でインストールする必要があります。

これらの試用版をお使いの方は、一旦アンインストールし、
[C:\Program Files\Mozilla Thunderbird]などのフォルダごと削除してから正式版をインストールすることをおすすめします。(プロファイルの削除は行われません)

現在、日本語版のThunderbird 3.0は以下よりダウンロードが可能です。

http://mozilla.jp/thunderbird/


12/10追記:ぽこさんよりコメントをいただきましたように、2.0からの自動アップデートも始まっているようです。ダウンロードページが公開されてからかなりタイムラグがあったため、自動ではできないのかと思い、記載していませんでした。


インストールはおなじみのステップで簡単に終了します。


01_Thunderbird 3.0.JPG


起動後のUIは以下のような感じです。


04_Thunderbird 3.0.JPG


それでは、リリースノートなどからその機能詳細を見てみましょう。


■高度な絞り込みツール付きの新しい検索機能

検索結果に高度な絞り込みツールが搭載されました。差出人、タグ、添付ファイル、関係者、フォルダ、メーリングリストなどによって結果を絞り込めます。
Thunderbird 2 と比較して 30 倍以上の高速検索を実現しています。


■自動補完付きの新しいグローバル検索バー


03_Thunderbird 3.0.JPG


グローバル検索バーに文字を入力しはじめると、Thunderbird はアドレス帳を元にした自動補完を行います。全文を対象とするか、件名、差出人などメールの一部を対象とするかを選択することも可能です。


■新しいメールアカウント設定ウィザード


05_Thunderbird 3.0.JPG


新しいメールアカウント設定ウィザードが、主要なメールプロバイダのサーバ設定が登録されたデータベースを参照するため、新しいメールアカウントを設定する際は、名前、メールアドレス、パスワードを入力するだけで済みます。

画像のように作成前に接続テストなども実施され、確実なセットアップが可能となっています。


■再設計されたメールツールバー


06_Thunderbird 3.0.JPG


メールツールバーが再設計され、新しいグローバル検索バーが搭載されました。返信、転送、削除、迷惑メールなどのボタンはメッセージのヘッダ部分に移動されました。ツールバーをカスタマイズすることで、メインのツールバーにこれらのボタンを戻すことも可能です。


■メッセージのタブ表示


07_Thunderbird 3.0.JPG


メッセージ・フォルダをダブルクリックするか、選択した状態で Enter キーを押すと、そのメッセージが新しいタブで開かれます。メッセージやフォルダを中クリックすると、バックグラウンドのタブで開かれます。 Thunderbird を終了する際は、開いているタブの状態が記憶され、次回起動時に復元されます。タブバーの右端には、開いているタブのタイトルを一覧できるドロップダウンリストもあり、多くのタブを開いているときも容易に切り換えられます。


■スマートフォルダ

フォルダペインに、複数アカウントの受信トレイなど特別なフォルダをまとめて表示するスマートフォルダモードが追加されました。スマートフォルダは初期設定で有効になっています。


■メッセージ要約ビュー


08_Thunderbird 3.0.JPG


複数のメッセージを選択すると、選択された一連のメッセージの要約を見ることができます。


■カラムヘッダ

カラムヘッダの表示項目と並べ替え順序をフォルダごとに設定できるようになりました。


■メッセージアーカイブ

受信トレイやその他のフォルダから、新しいアーカイブフォルダシステムにメッセージを移動して保管しておけるようになりました。


09_Thunderbird 3.0.JPG


メッセージを右クリックして[アーカイブ]をクリックすると、アカウント以下に[アーカイブ]フォルダが作成され、その中に[2009]などのサブフォルダを作成してメッセージを格納します。

ドラッグ&ドロップで元の位置に戻すなども可能です。


10_Thunderbird 3.0.JPG


■署名エディタ


13_Thunderbird 3.0.JPG


。メッセージの新規作成、返信、転送時に付加する自分の署名を「アカウント設定」画面で直接編集できるようになりました。


■アクティビティマネージャ


011_Thunderbird 3.0.JPG


アクティビティマネージャは、メールプロバイダとの送受信ログをすべて一か所にまとめて記録します。(日本語版ではツール→イベントログの管理より起動可能)


■新しいアドオンマネージャ

Firefoxライクな管理画面になりました。

新しいアドオンマネージャ ([ツール] > [アドオン]) では、拡張機能、テーマ、プラグインなどの Thunderbird 用アドオンを、直接検索してインストールできるようになりました。なお、アドオンは、それぞれの開発者が Thunderbird 3 に向けて更新を行う必要があるため、本リリースの時点では未対応のアドオンもあります。


■改良されたアドレス帳


12_Thunderbird 3.0.JPG


差出人などがアドレス帳に登録されていると、新しいスターアイコンで示され、それをクリックすると連絡先の詳細をインラインで編集できます。アドレス帳に登録されていない場合は、アイコンをクリックするだけで連絡先として追加できます。新しい誕生日フィールドでは、友人の誕生日を記録しておけます。また、アドレス帳に連絡先の顔写真を追加することも可能になりました。


■Gmail 統合の改良

Gmail の言語が英語以外に設定されていると「送信済みメール」や「ごみ箱」などの特別なフォルダが正しく認識されなかった問題が修正されました。Thunderbird 3 では、「すべてのメール」フォルダがアーカイブフォルダとして使用されます。


■Windows、Mac との統合強化

Windows Vista および Windows 7 では、Windows の検索結果に Thunderbird 3 に保存されているメッセージが表示されるようになりました。Thunderbird は初回起動時に Windows にインデックスシステムをインストールするかどうかを尋ねます。以後 Windows の検索結果からメールやニュースのメッセージを選択できるようになります。

Mac では、Thunderbird 3 は Spotlight と統合されるとともに、Apple Mail からの環境移行、アドレスブックの読み込み、Growl による新着メッセージの通知が可能となりました。


■IMAP フォルダの同期

メッセージの読み込み時間を短縮し、オフライン時の操作性を向上させるため、Thunderbird は IMAP のメッセージをバックグラウンドでダウンロード・同期するようになりました。この機能は (フォルダのプロパティで) フォルダごとに有効化できるほか、「アカウント設定」の「同期とディスク領域」からアカウント内の全フォルダに対して設定することも可能です。


その他システム要件や既知の問題などはリリースノート(jp)をご覧ください。


以上のように、2.0とはにているもののまったく別の機能を備えた次世代メールクライアントとなっています。

現在のところ、ほとんどの代表的アドオンが未対応となっていますが、2.0で作成したプロファイルの動作にも問題はなく、旧バージョンユーザーが移行するにはなんら問題はないと思います。

旧バージョンから乗り換えの方も、これからThunderbirdを使ってみようという方にもおすすめのメールクライアントです。


Mozilla Japan プレスリリース:Mozilla、Windows 7 対応メールソフトの決定版「Thunderbird 3」を正式公開


ダウンロード:Thunderbird 3.0


<関連記事>


■Mozilla Messaging 【Thunderbird 3.0 RC2】リリース。

■Thunderbird 3.0 RC1リリース。日本語検索も可能に。

■Thunderbird 3.0 Beta3リリース。

■【Thunderbird 3.0 b2】リリース。340以上のバグ修正でより安定度が向上。

■Mozilla Messaging 「Thunderbird 3.0 Beta 1」を公開。
posted by moziller at 12:24 | Comment(7) | TrackBack(0) | Thunderbird



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この記事へのコメント
初めまして。
今はthunderbird2.0を使っているのですが、これは新規にダウンロードしないと3.0に出来ないのですか?
2.0でソフトウェアの更新を確認しても「最新版です」としか出てこなかったので

Posted by かぜ at 2009年12月09日 20:13
>かぜさま。

こんばんは、mozillerです。

2.0からは自動アップデートはできず、導入には一旦2.0×のアンインストール後、3.0のインストールが必要です。

2.0のアンインストール時に、プロファイルの削除を行わなければ2.0で受信したメールやアカウント設定などは3.0起動時に読み込まれますので、そのまま移行が可能です。

ただし、アドオンはほとんど動作しませんので、万一の不具合を考えて、2.0でアドオンを削除してからのアンインストール→3.0のインストールを行った方がいいかもしれません。

理想は2.0のアンインストール→3.0のインストール→新規プロファイルの作成ですが、これは時間も手間もかかります。

私は3.0RCを常用する際、一旦2.0で使っていたプロファイルを丸ごとバックアップし、3.0インストール後に読むようにしましたが、これも問題ありませんでした。
Posted by moziller at 2009年12月09日 20:44
自分も昨日、2.0から何度も更新しようとトライするも「最新版です」と返され、断念してました。
が、昨日の深夜(というか今朝方)再度試したところ、「最新版(3.0)に更新しますか」の表示が出て、
特に細かな作業もなく、あっさり3.0への更新が完了して、一件落着といったところです。

新機能などなど、まだ何も試してはいないですが、
画面の雰囲気(構成含む)やデザインからして、なかなか良さそうな気がします。
Posted by ぽこ at 2009年12月10日 15:04
>ぽこさま

こんにちは。mozillerです。

2.0からの自動アップデートも出たんですね。

私はRCと併用していたのですが、いつまで経っても出ないことから自動アップデートは無いのかも・・?と思っていました。

情報ありがとうございました。
Posted by moziller at 2009年12月10日 15:16
はじめまして。
ここを見ていて思ったのですが更新した場合、自動でアカウントやメールは引き継がれるのでしょうか?
私の場合アップデートしたら画面の大部分が空白でメールが引き継がれておらず新規作成も受信もできなくなっているのですが……。
Posted by グゥ at 2009年12月10日 18:07
>グゥさま。

こんにちは。

アップデートで空白になるというのは2.0から3.0へということでよろしいでしょうか。

私の場合、2.0のプロファイルを丸ごとバックアップし、3.0インストール時に作成されたフォルダに丸ごとプロファイルを移動し、[profiles.ini]の内容を書き換えて保存しました。

これで2.0で使っていた全ての設定が引き継がれ、正常に動作しています。

しかし、2.0のときに入れていたアドオンによっては、非対応表示が出るだけで放置しておくと、なんだか動作が緩慢になることがありました。

たとえば、Nightly tester toolsを使っても有効化できないようなアドオンは削除することをおすすめします。

このようなことから、とりあえず移行前にプロファイルを丸ごとマックアップし、目的のプロファイルで2.0を起動、一旦アドオンを削除してから2.0の削除(2.0アンインストール後は、プログラムフォルダのThunderbirdフォルダごと削除することをおすすめします。)→3.0のインストールを行い、起動してみてはいかがでしょうか。

とりあえず思いつくことを書いてみましたが、お役に立つかどうかわかりませんがお試しください。
Posted by moziller at 2009年12月10日 18:30
解決しました。

プロファイルをバックアップしてから上書きすると言う方法はやってみたのですがダメで、他にも「すべてのプログラム」での表示がおかしくなっていてどうしても修正できなかったので手動でフォルダを全て削除してから新規インストールしました。

「MozBackup」でバックアップをとる→完全削除→新規インストール→「Mosbackup」で復元、で解決しました。

情報提供ありがとうございました。
Posted by グゥ at 2009年12月10日 18:46
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