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2009年07月04日

Firefox 3から3.5への私的環境移行ガイド。

Firefox 3.5がリリースされ、その快適なブラウジングに魅了された方も多いでしょう。

すでに3.0.×系をご利用の方は、多少のアドオンが動作しないなどがあるものの、アップデートすればとりあえず普通に使えてしまいますが、クリーンインストールを行って新たな気分でブラウジングを行いたい方もいらっしゃるでしょう。

管理者は、当初別ディレクトリ[C:\Program Files\Mozilla Firefox 3.5]に3.5をインストールし、[C:\Program Files\Mozilla Firefox]にはFirefox 3.0.11をそのまま残した上で[ -no-remote -P]を記述し、別プロファイルにて個別・同時起動して使っていましたが、やはり3.5の圧倒的なパフォーマンスを常用したいことと、外部アプリからURLを渡された時の挙動が変わったりデフォルトブラウザが混乱したりしてややこしくなってきましたので、3.0および3.5を完全削除して、[C:\Program Files\Mozilla Firefox]にクリーンな状態で3.5をインストールしてみました。

今回は、その際行った移行作業をまとめてみたいと思います。


1.まずは、新旧Firefoxのアンインストールを行いました。

言うまでもなく、アンインストール作業時にはFirefoxは終了しておきます。

Firefox 3は、コントロールパネルからアンインストールが可能でしたが、[C:\Program Files\Mozilla Firefox 3.5]にインストールしていた3.5に関してはアンインストール情報が見つかりません。

そこで、C:\Program Files\Mozilla Firefox 3.5\uninstall\[helper.exe]を実行し、アンインストールを行いました。


01_Firefox_3.0_3.5_guide.JPG


*プロファイルが消えてしまいますので、ユーザー情報の削除にチェックを入れないように注意しましょう。

2.アンインストール後、[C:\Program Files\Mozilla Firefox]および[C:\Program Files\Mozilla Firefox 3.5]フォルダを丸ごと削除しました。

3.Firefox 3.5をダウンロードし、通常インストールする。

4.ファイル名を指定して実行より、[firefox -p]を実行。プロファイルマネージャを開き、新しいプロファイルを作成し、クリーンな状態での起動を確認したら必要なアドオンをインストールする。


02_Firefox_3.0_3.5_guide.JPG


*何のアドオンをインストールしていたか、またその入手先はどこかがわからなくなる場合がありますが、その場合は、一旦Firefox 3.5を終了し、再度[firefox -p]を実行して、旧プロファイルで起動、[MR Tech Toolkit]をインストールされている方は、サイドバーから[現在の設定]→保存→HTMLでデスクトップなどに情報を保存しておくといいでしょう。


03_Firefox_3.0_3.5_guide.JPG


再度新規プロファイルでFirefox 3.5を起動し、そのHTMLファイルを開けばアドオン一覧がリンク付きで参照できます。

5.各種必須ファイルを移行(コピペ)する。

今回移行したファイル群は以下の通りです。

C:\Documents and Settings\[ユーザー名]\Application Data\Mozilla\Firefox\Profiles\********.default(旧プロファイル) 以下よりコピーし

C:\Documents and Settings\[ユーザー名]\Application Data\Mozilla\Firefox\Profiles\********.default(新プロファイル)内へ貼り付け。


■chrome(フォルダ)

userChrome.cssに記述を加えてカスタマイズしている場合は、このフォルダを移行します。

■gm_scripts(フォルダ)

インストールしてあるGreasemonkeyスクリプト一式です。
新しいプロファイルにGreasemonkeyがインストールされている場合、このフォルダを丸ごとコピペするだけで元の環境を再現できます。(スクリプト個別の設定が必要な場合があります。)

■ScrapBook(フォルダ)

ScrapBookをご利用の方は、このフォルダを移行するだけで完全に再現できます。

なお、ScrapBook+ 1.6.11.21は3.5に対応しています。

■searchplugins(フォルダ)

デフォルト以外に追加した検索エンジンが入っています。

新規プロファイルフォルダ内には存在しませんが、丸ごとコピペすることにより、検索バーにいつもの検索エンジンが表示されるようになります。

■bookmarks.html

全てのブックマークです。

Xmarksユーザーならコピペしなくてもかまいません。

■key3.db/signons3.txt

保存されているパスワード情報です。

新しいプロファイルフォルダ内に、[signons3.txt]、[keys3.db]、[signons.sqlite]がある場合は、それらを削除してから上記を貼り付けます。

こちらの作業も、Sxipperをご利用なら簡単にバックアップ・リストアが可能です。

■lazarus.sqlite

Lazarus: Form Recoveryをご利用の場合、このファイルをコピペすることにより、フォーム入力情報をリストアできます。

■stylish.rdf

Stylishであれこれカスタマイズしている方は、このファイルを移行することにより、新しいプロファイルにそのままスタイルを適用できます。

以上のようなフォルダ・ファイルを移行することにより、ほぼ従来の環境でクリーンなFirefox 3.5を利用することができるようになります。

その他のアドオンをご利用の方はそれに応じたファイルなどもコピーする必要がありかもしれませんが、ログイン情報や、ブックマークなど、基本的なものは上記だけで十分でしょう。

なお、今回はできるだけクリーンな環境にするため、デフォルトのフォーム記入情報や履歴、クッキーの他、[user.js]や[prefs.js]などの設定情報は移行しませんでした。

また、未対応のアドオンに関しては、「Nightly Tester Tools」で無理矢理対応させました。

このように、クリーンインストール&必要最小限のファイル移行により、かなり快適にFirefox 3.5を使うことができるようになりますので、お試しください。

*不具合が起こったときのために、最低数週間は旧プロファイルの削除は行わないほうがいいと思います。


<関連記事>


■Firefox 3 ベータ版などに対応していないアドオンをバージョンチェックせずにインストールできるアドオン「Nightly Tester Tools」

■フォーム記入情報を時間軸で遡ってリカバリーできるFirefoxアドオン「Lazarus: Form Recovery」

■もうログインパスワードは覚えなくてもいい?OpenIDを使ってログインやフォーム記入情報を管理できるFirefoxアドオン「Sxipper」

■Firefoxのパスワードマネージャに保存されたパスワードをインポート・エクスポートできる「Password Exporter」

■拡張機能の「個別設定」をインポート・エクスポートできるFirefoxアドオン「OPIE」
posted by moziller at 11:16 | Comment(5) | TrackBack(0) | Firefox



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この記事へのコメント
はじめまして。いつも参考にさせていただいております。ありがとうございます。
現在3.0.11と3.5を併用しています。(XP環境)
3.5は確かに早くなりましたね。ただ、アドオンに未対応が多いので、まだ様子見です。

クリーンインストールの記事参考になりました。
やはり、クリーンインスコのほうがよいのでしょうか。3.0.Xのアップデートよりも信頼できるということですか?アップデート+Nightly Tester Toolsでできるだけ簡単に移行と思っていたのですが、どうなのでしょう。

管理者様以外からもご意見を頂戴できれば幸いです。
よろしくお願いいたします。
Posted by chewie at 2009年07月04日 15:58
>chewie さま。

こんばんは、管理者です。

記事に書いたように、私はいつも新バージョンへの移行時には、様子見のため旧バージョンを残して別プロファイルで併用するようにしています。

しかし今回は、新しいプロファイルでもクッキーが保存されなくなったり、落ちたりすることがよくあり、もしそれらの不具合がプロファイルによるものではなく、Firefox自体に何らかの問題が発生しているのかも?

と思ったため、上書きはせずにクリーンインストールするほうを選択しました。

また、アドオンの紹介を行っていることから、やたらとアドオンのインストール・アンインストールを繰り返しており、残骸フォルダやファイルがあること、それらのアドオンの設定がpref.jsに残っていることなども気になったためです。

Windows 98からXPに上書きアップデートしたら動作が鈍かったが、クリーンインストールしたらキビキビ動いた・・・ような経験があるからかもしれませんね。

3.0.11で不具合を感じることがなかったのなら、特にクリーンインストールする必要も無いと思いますが、気分的にも「サラ」の状態は気持ちがいいのでやってみました。

実際一度は上書きアップデートをやってみましたが、それ以上の問題は特に発生しませんでした。

気分の部分が大きいとは思いますが、3.0.11で少しでもおかしな点を感じられたことがあるのならクリーンインストールすることにより、それらの問題も解消される可能性がありますのでおすすめです。
Posted by moziller at 2009年07月04日 18:58
>管理者様
丁寧にご回答いただきありがとうございます。

>気分的にも「サラ」の状態は気持ちがいいのでやってみました。
確かに、確かに。2から3へ以降したときも完全クリーンインストールして、かなり気分がよかったことを思い出しました。

メジャーなアップデートか深刻な事態に陥らない限り、クリーンインストールする機会もないでしょうから、今回もこの記事を参考にクリーンインストールしてみます。
お忙しいところありがとうございました。
Posted by chewie at 2009年07月06日 09:42
All-in-One Sidebarの
「現在の設定」→保存→HTML
というのがどこにも見当たらないのですが・・・

All-in-One Sidebarの機能にそのようなものがあるのですか?
Posted by すがりとおる at 2009年07月14日 11:02
>すがりとおる さま。

こんにちは。管理者です。

サイドバーから「現在の設定」を開くことからうっかりAll-in-One Sidebarの機能のように書いてしまいましたが、正しくは「MR Tech Toolkit」に含まれている機能でした。

ご指摘ありがとうございました。

ただいまより修正します。
Posted by moziller at 2009年07月14日 13:10
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