アプリの起動が遅いというのは、それが数秒の差であってもかなりのストレスになるものですが、原因が分かっていても、お気に入りのアドオンはそう簡単に外せないという事情もあることでしょう。
そんなFirefoxユーザーのために、アドオンを削除せず、起動を少しでも高速化してくれるソフトウェアが「Fireboot」です。
「Fireboot」は、起動が遅くなる原因の1つであるアドオンの読み込み時間を、不要な言語ファイルを削除することにより少しでも軽快にしようというツールです。
ご存じのように、各アドオンは、どの言語環境のPCで利用しても、英語、または母国語で表示されるように言語ファイルというものが複数組み込まれています。
この中から、実際に必要なもの以外はバッサリ削除し、アドオンの読込速度をアップさせ、Firefox自体の起動も高速化しようという試みです。
<使い方(Windows専用)>
1.Firebootをローカルにダウンロードします。
2.Firefoxを終了させた状態でダウンロードしたファイルをダブルクリックして、ツールを起動します。
*Firefox preloaderをお使いの方は、Firefox preloaderも終了させておきます。
3.アプリケーションのウィンドウが開きますので、以下のような項目を設定します。
☆プロファイルフォルダ:デフォルトインストール時のFirefoxプロファイルが存在するフォルダが記入されています。もし、カスタムインストールなどで変更されている場合は、参照ボタンをクリックして指定し直してください。
☆[英語も残す]にチェックを入れておきます。
日本語の言語ファイルが入っていないようなアドオンは、基本的に英語で使うようになっているものが多いので、ここにチェックを入れておくほうが安全です。
☆ツールを実行したいプロファイルを選択する。
複数プロファイルを作成している場合、ここにプロファイル名一覧が表示されますので、今回の作業を実行したいプロファイル名をクリックして選択します。
4.準備ができたら、右側の[開始]ボタンをクリックします。
5.以下のようなウィンドウが開き、実行プロセスを確認できます。
ご覧のように、日本語、英語を除くその他の言語ファイルが削除されていくのが確認できます。
6.プログレスバーが100%になり、以下のような終了ダイアログが表示されたらOKをクリックして終了です。
あとはいつものようにFirefoxを起動して、速くなったかどうか確かめるだけです。
今回のテストでは、32個のアドオンをインストールしたプロファイルに対して実行しましたが、実行前の起動時間14-15秒が、実行後は9-10秒になるというかなりはっきりした改善が確認できました。
*Firefoxはテスト前、テスト後ともに初回起動ではなく、そのWindowsのセッションで複数回起動・終了を繰り返したものです。
Windowsを再起動して、Firefoxを初回起動した場合は、両者とももう少し遅かったはずです。
要するに、アドオンの中から日本語と英語の言語ファイルを取り除いてくれるというツールですが、上記のように効果ははっきりと現れました。
少数のアドオンでは効果がはっきりしないかもしれませんが、テスト環境のように、数十個のアドオンをインストールされているような方にとってはやってみる価値があると思います。
また、ツール実行後、アドオンの更新インストールなどがあった場合は、言語ファイルも元に戻ってしまいます(たぶん・・)ので、再度ツールの実行が必要になるかと思います。
フランス語やイタリア語でアドオンを使わない方で、なおかつ、多くのアドオンを利用されている方は試してみる価値はあると思います。
*注意:本ツールを利用して、効果は体感できたものの、その後アドオンの全ての機能を試したわけではありません。
今のところ特に問題は見あたりませんが、ファイル削除などの作業を行うという性質上、ご利用は自己責任にてお願いいたします。
ダウンロード:Fireboot
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