次世代メーラー「Thunderbird 3」のプレビューリリース版となる今回のベータは、タブによるメッセージビューや、Gecko 1.91プラットフォームの採用など、前アルファ版より750もの改良が加えられたテストバージョンとなっています。
*テストバージョンという性質上、現行バージョンとの互換性は無いに等しいです。
テストは、別途ディレクトリへのインストール、テストプロファイルの作成を行うなど、自己責任にてお願いいたします。
インストールプロセスなどは現行Thunderbirdと相違ありません。
インストール完了後の初期画面は以下のような感じです。
まだテーマがThunderbird 2のものを利用していますので、インターフェースに大きな変化は感じられないかもしれません。
ちょっと違うな・・と一目で分かるのは、ヘッダ表示部でしょう。
従来のものとは違い、返信・転送などのボタン類が付与されており、ここから各種操作が可能となっています。
また、送信者アドレスの表示部には、☆マークが付与され、Firefoxのロケーションバーからブックマークするような感覚で、送信者を即座にアドレス帳へ登録することができるようになっています。
また、すでにアドレス帳に登録されている場合、☆をクリックすれば編集することも可能です。
アドレス帳や、ツールバーボタンセットなども、デザイン上大きな変化はまだありませんが、アドオンマネージャはFirefox 3ライクなものに変更されています。
■アドレス帳
■ツールバーボタンセット
■アドオンマネージャ
■オプションウィンドウ
本ベータ版で現行と大きく異なる点は、やはりタブによるメッセージビューの切り替えでしょう。
メッセージ個別はもちろん、フォルダ単位などでも右クリックから即座に新規タブを開くことができ、複数の視点をユーザーに与えてくれます。
このタブ機能は、メッセージ閲覧時にも便利なものですが、やはりカレンダーやタスクなどを導入して、総合ツールのように利用する場合に威力を発揮するものだと思います。
カレンダー機能の統合などはすでにアナウンスされている通りですが、現状では、アドオン「Lightning」をインストールすることによって実現することができます。
現在ディレクトリに上がっている「Lightning」のNightly版をインストールすることによって、Thunderbird 3.0 Beta 1でもカレンダー・タスク管理機能を利用することが可能です。
■カレンダー表示
■タスク表示
また、GoogleカレンダーとLightningを同期するおなじみのツール「Provider for Google Calendar」も、同様にテスト版がNightlyにアップされていますので、こうした機能を試してみたい方はインストールしてみてください。
ダウンロード:calendar/lightning/nightly/win32-xpi
gdata-provider.xpi が「Provider for Google Calendar」
lightning.xpi が「Lightning」です。
*Nightly版のLightningは英語版となりますが、タイムゾーンは日本にセットできますし、予定の日本語入力・表示も問題なく行えます。
また、ツールバーボタンの位置などに若干の変化があります。
こうしてProvider for Google Calendarまでインストールしてみると、なんら違和感なく利用でき、快適なメールクライアントに進化していることを感じることができます。
最新のThunderbirdを体験してみたい方はお試しください。
リリースノート(en)
ダウンロード: Thunderbird 3.0 Beta 1(Mozilla Messaging)
(Win・Mac・Linux各国語版)
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